2009年11月03日
「アンマッチとなった医学生はねえ…」
医学生が、自分の志望する研修病院をコンピューターに登録して、お見合い成立、という、マッチング病院のシステムですが、不公平で不透明なところがないシステム(たぶん)で、信頼されているように思います。
うちの学生たちのマッチングの結果をみても、まあ、そう感じます。
当の学生たちも、一応、納得しているようですし。
このブログには、いろんな方が訪れて下さっていますが、ある超有名な研修病院の先生から、直メールでご意見をいただきましたので、ご了解を得て、一部を紹介しながら、記事にさせてもらいます。
「もし、うちの病院で、補欠を募集しなくてはならなくなっても、二次募集をして、アンマッチとなった医学生を拾い上げるようなことは、あまりしたくありません。」
そんなことがあるのですね。
なんでも、国家試験に不合格になったり、これは、残念ですが、臨床研修をすることをやめて、大学院に進学することにした、というような6年生もいるそうなのです。なるほど。多様な進路志望、認めてあげられる、懐の深い世の中がいいなあ。しかし、超有名研修病院にマッチするような医学生でも、国家試験に不合格になることがあるのですね。これも、なんだか、不思議。もちろん、めったになくて、めずらしいそうです。そうだよね。
ところで、その先生の病院での、アンマッチ医学生に対する、一般的な考えは、こういうことだそうです。
このマッチング制度でマッチする病院を見つけることができないような医学生というのは、この人生がかかった大事な選択において、きちんと戦略をたてて取り組むことができなかった学生で、自分を過大評価しているなど、自分を客観的にみることができない学生、もしくは、そもそもの情報収集能力に問題があったのかもしれない、情報分析能力にも問題があるのかもしれない、と、考えることができ、簡単にいえば、患者さんの診療における判断にも不安がある。なんといっても、すでに他の病院の先生が、その学生をきちんと評価して、アンマッチという結果がでているわけで、こちらで改めて面接などをしても、どうかなあ、、と、考えてしまう、リスクがある、とのことでした。
同じようなことを、普通の大学生たちのリクルート、就職戦線で、採用側の大企業の人事担当の方が、雑誌に書いていたのを読んだことがあります。「勝ち組」は、そのようなことを考えているのですね。
その先生は、
「先生が、そうやって、毎日、医学生たちとコンタクトとれる立場にいるのなら、もっと、社会の基本的なルール、常識を、彼らに教え込んでやって欲しい」
ということだそうです。すみません。
多様な選択、人生、価値観があってもよい、って、考えているのは、「負け組」病院なのだろうか。
患者さんは、社会は、医師に対して、どう感じているのかな。
学生たちをみていて、私が思うのは、人の評価って、すごく難しい、ということ、そして、それは、短時間ではもっと難しい、ということ。しっかりと評価するためには、時間が必要です。
それに、医師としての成長は、臨床研修の2年間では、全然足りないです。
つまり、2年間どんな病院で研修するのか、ということ以上に、2年間で何を学ぶのか、どう、成長したいのか、ということがもっと大事だと思います。
うちの学生たちのマッチングの結果をみても、まあ、そう感じます。
当の学生たちも、一応、納得しているようですし。
このブログには、いろんな方が訪れて下さっていますが、ある超有名な研修病院の先生から、直メールでご意見をいただきましたので、ご了解を得て、一部を紹介しながら、記事にさせてもらいます。
「もし、うちの病院で、補欠を募集しなくてはならなくなっても、二次募集をして、アンマッチとなった医学生を拾い上げるようなことは、あまりしたくありません。」
そんなことがあるのですね。
なんでも、国家試験に不合格になったり、これは、残念ですが、臨床研修をすることをやめて、大学院に進学することにした、というような6年生もいるそうなのです。なるほど。多様な進路志望、認めてあげられる、懐の深い世の中がいいなあ。しかし、超有名研修病院にマッチするような医学生でも、国家試験に不合格になることがあるのですね。これも、なんだか、不思議。もちろん、めったになくて、めずらしいそうです。そうだよね。
ところで、その先生の病院での、アンマッチ医学生に対する、一般的な考えは、こういうことだそうです。
このマッチング制度でマッチする病院を見つけることができないような医学生というのは、この人生がかかった大事な選択において、きちんと戦略をたてて取り組むことができなかった学生で、自分を過大評価しているなど、自分を客観的にみることができない学生、もしくは、そもそもの情報収集能力に問題があったのかもしれない、情報分析能力にも問題があるのかもしれない、と、考えることができ、簡単にいえば、患者さんの診療における判断にも不安がある。なんといっても、すでに他の病院の先生が、その学生をきちんと評価して、アンマッチという結果がでているわけで、こちらで改めて面接などをしても、どうかなあ、、と、考えてしまう、リスクがある、とのことでした。
同じようなことを、普通の大学生たちのリクルート、就職戦線で、採用側の大企業の人事担当の方が、雑誌に書いていたのを読んだことがあります。「勝ち組」は、そのようなことを考えているのですね。
その先生は、
「先生が、そうやって、毎日、医学生たちとコンタクトとれる立場にいるのなら、もっと、社会の基本的なルール、常識を、彼らに教え込んでやって欲しい」
ということだそうです。すみません。
多様な選択、人生、価値観があってもよい、って、考えているのは、「負け組」病院なのだろうか。
患者さんは、社会は、医師に対して、どう感じているのかな。
学生たちをみていて、私が思うのは、人の評価って、すごく難しい、ということ、そして、それは、短時間ではもっと難しい、ということ。しっかりと評価するためには、時間が必要です。
それに、医師としての成長は、臨床研修の2年間では、全然足りないです。
つまり、2年間どんな病院で研修するのか、ということ以上に、2年間で何を学ぶのか、どう、成長したいのか、ということがもっと大事だと思います。
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この記事へのコメント
1. Posted by テキサス 2009年11月03日 18:13
医学生(3年生)(社会人経験あり)です。
個人的な意見として、“アンマッチ=情報収集能力不足=診断力に難あり”と結び付けるのはあまりにも短絡的であるように感じます(そもそも就職活動においては運という要素も強力に作用しますからね)。優秀な人材を求めることはしょうがないとしても、その結果、ある特定の価値判断基準を満たさないものを不適合者として排除するに至る危険性すらあるのではないかと思います。そして、そのような姿勢は、様々な背景や考え方をもつ患者さんを全人的に診るという医師としての基本的な責務に矛盾しないのですかね(仕事は選ばないけど、誰と仕事をするかは厳密に選ぶということですよね)。
やはり多くの病院(特に人気病院)では、超有名病院のカラーと同じようなところが多いのでしょうか?私は、“アンマッチ=お見合いでたまたま縁のなかった人”くらいに捉えてくれるような病院で働きたいとおもいますが。
個人的な意見として、“アンマッチ=情報収集能力不足=診断力に難あり”と結び付けるのはあまりにも短絡的であるように感じます(そもそも就職活動においては運という要素も強力に作用しますからね)。優秀な人材を求めることはしょうがないとしても、その結果、ある特定の価値判断基準を満たさないものを不適合者として排除するに至る危険性すらあるのではないかと思います。そして、そのような姿勢は、様々な背景や考え方をもつ患者さんを全人的に診るという医師としての基本的な責務に矛盾しないのですかね(仕事は選ばないけど、誰と仕事をするかは厳密に選ぶということですよね)。
やはり多くの病院(特に人気病院)では、超有名病院のカラーと同じようなところが多いのでしょうか?私は、“アンマッチ=お見合いでたまたま縁のなかった人”くらいに捉えてくれるような病院で働きたいとおもいますが。
2. Posted by 6年生 2009年11月04日 19:05
有名病院アンマッチになった医学生です。
やはり情報収集能力と自己アピール能力の必要性を痛感した就職活動でした。
有名病院研修医に負けないように研修2年間はがんばりたいです。
先生は有名病院研修医と大学病院研修医もしくは地方市中病院研修医との違いはどこにあるとお考えですか?
やはり情報収集能力と自己アピール能力の必要性を痛感した就職活動でした。
有名病院研修医に負けないように研修2年間はがんばりたいです。
先生は有名病院研修医と大学病院研修医もしくは地方市中病院研修医との違いはどこにあるとお考えですか?
3. Posted by 大学生 2009年11月05日 17:55
普通に第1志望マッチ組ですが、「人生がかかった大事な選択において、きちんと戦略をたてて取り組むことができなかった学生で、自分を過大評価しているなど、自分を客観的にみることができない学生、もしくは、そもそもの情報収集能力に問題があったのかもしれない、情報分析能力にも問題があるのかもしれない」というのはある意味正しいですが、これは採用側の論理ですね。
4. Posted by 大学生 2009年11月05日 17:57
マッチングは不況知らず、超絶売り手市場なのは周知の事実。アンマッチになった方が、実は楽に(試験なしなんてザラ)条件のいいところに就職できるのです。アンマッチになったら、思わぬ有名病院、人気病院、高給病院、など選び放題です。第一志望をアンマッチ覚悟で賭けてみるのもまた戦略ではないでしょうか?
そもそも、有名病院、人気病院で研修することが、良い選択かは分かりませんよ。少なくとも、私の情報分析結果では大学に残るのが1番という結論が出ました。医局支配力、教授の人脈、こういうものを目の当たりにしてしまうと、とてもじゃないけど裸一貫、市中病院に飛び込もうなんて勇気はありません。
親が開業医で継ぐことが決まってるとかなら、そういう選択もありかもしれませんけどね。専門性の高い外科志望の私からしたら、10年後を見たとき、医局に属さない選択はできませんでしたね。
そもそも、有名病院、人気病院で研修することが、良い選択かは分かりませんよ。少なくとも、私の情報分析結果では大学に残るのが1番という結論が出ました。医局支配力、教授の人脈、こういうものを目の当たりにしてしまうと、とてもじゃないけど裸一貫、市中病院に飛び込もうなんて勇気はありません。
親が開業医で継ぐことが決まってるとかなら、そういう選択もありかもしれませんけどね。専門性の高い外科志望の私からしたら、10年後を見たとき、医局に属さない選択はできませんでしたね。
5. Posted by 6年生 2009年11月07日 19:31
これはちゃんちゃらおかしいですね。
なるほど、超有名研修病院(どこか存じませんが)といえどもこの程度の認識だから、マッチングなどという不透明なシステムがいまだ改善もされないわけですね。
何段階かの選抜や合否を基本的に各企業が明示する一般就職活動ではその先生の仰る理論も成り立つでしょう。しかし、現状ほとんどの病院は試験を1度しか行わない上結果発表もマッチング発表の一発勝負で、選抜結果も公表せず、内定もほぼ行われていません。また、「落ちる」ケースが、順位的に上位でなかったからか、そもそもリストにも載らなかったからなのかは学生にはわかりません。中間公表など今年のシステムを理解されている方ならおわかりの通り、何の意味もないですし。
なるほど、超有名研修病院(どこか存じませんが)といえどもこの程度の認識だから、マッチングなどという不透明なシステムがいまだ改善もされないわけですね。
何段階かの選抜や合否を基本的に各企業が明示する一般就職活動ではその先生の仰る理論も成り立つでしょう。しかし、現状ほとんどの病院は試験を1度しか行わない上結果発表もマッチング発表の一発勝負で、選抜結果も公表せず、内定もほぼ行われていません。また、「落ちる」ケースが、順位的に上位でなかったからか、そもそもリストにも載らなかったからなのかは学生にはわかりません。中間公表など今年のシステムを理解されている方ならおわかりの通り、何の意味もないですし。
6. Posted by 6年生 2009年11月07日 19:32
続きです。
このような状況で自己評価の程度や情報収集などあまり意味をなしませんし、逆に情報収集能力に問題があったりあまり真剣に研修先を考えない学生のほうが手近なところや母校の大学病院にしてしまうので却ってマッチしやすいシステムだと思われます。
逆に真剣に考え何度も病院見学をしたりしている学生(特に人生の一大事だからこそ妥協をしない学生)のほうが、結果的に人気病院や倍率の高い病院(そりゃ見学して行きたいと思えるような病院は、みんな行きたいでしょう)のみを選びアンマッチになりやすい気がします。
このような状況で自己評価の程度や情報収集などあまり意味をなしませんし、逆に情報収集能力に問題があったりあまり真剣に研修先を考えない学生のほうが手近なところや母校の大学病院にしてしまうので却ってマッチしやすいシステムだと思われます。
逆に真剣に考え何度も病院見学をしたりしている学生(特に人生の一大事だからこそ妥協をしない学生)のほうが、結果的に人気病院や倍率の高い病院(そりゃ見学して行きたいと思えるような病院は、みんな行きたいでしょう)のみを選びアンマッチになりやすい気がします。
7. Posted by 学生 2009年11月08日 00:06
思うのですが、こういう記事では病院名くらい出さなければどこの誰が言ったか、実在するかすら怪しい信憑性の低い意見だと思われますよ
しかもその「もっと、社会の基本的なルール、常識を、彼らに教え込んでやって欲しい」と仰る先生が述べているご意見が一番常識に欠けているようですし
しかもその「もっと、社会の基本的なルール、常識を、彼らに教え込んでやって欲しい」と仰る先生が述べているご意見が一番常識に欠けているようですし

