2008年03月07日
「救急当直って、ほとんどボランティアでやっていたんだから」
最近、同級生との会合が多くなった。卒業後17年ぐらいたったのですが、それぞれ、専門医や開業医など、ひとかどの医師になっているので、不思議な感じがします。でも、同級生って、面白いのは、相手がどんな名医でも、学生時代の親しい空気にすぐに戻れることですね。
最近の話題は、やっぱり、医療崩壊ですね。同級生ということで、本音がストレートに出てきます。
当直ではほとんど眠れず、救急車もいっぱい来るような、基幹病院で内科の勤務医をしている同級生が言っていました。
「救急当番の当直医って、こっちは、ほとんどボランティアのつもりでやっている。報酬は2−3万円で、翌日も、通常に業務が待っているし、きちんとした待遇ではないよね。つまり、医師側もボランティア精神でやってきたわけだ。
なのに、わざわざ夜中に、1ヶ月前からの腰痛だとか、1週間前からの子供の発熱とか、昼間、普通の時間に受診できるはずの方がやってくる。こちらの気持ちは、ボランティア精神で診ているのに、患者さんのほうは、”なんだ、内科医か、整形の専門医はいないのか”、”患者は子供なのに、小児科医は呼ばないのか”、”精密検査はしないのか”、”なぜ、明日の朝、外来を受診しなければならないのか”、などなど、要求はひどい。
もっとひどいと、”内科医が診て専門医が診ないのなら、来て損した”とか、”専門医でないものが診て、それで誤診して悪くなったら責任を取ってくれるのか”、などと、言われる。もし、訴えられたとしたら、病院だけでなく、診察を担当した医師も相手になるからね。それだけ、リスクも高まっている。この間は、夜中の3時に、”3ヶ月前の健診で、コレステロールが高いと言われたので再検査してくれ”って、患者が来た。そういう患者の合間に、救急車も診なければならない。誤診は許されない。
しかも、病院経営のこともうるさく言われる。こんなに一生懸命に働いても、赤字になるのは、個別の医師の努力の問題ではなくて、制度の問題だろう。
前に、軽症の患者に、”そんなことで夜中に来るな!昼間に来い!”って、患者さんを怒鳴った先生が、翌日、患者さんからの院長への苦情電話で、院長と、その患者の家に謝りに行ったとか。
こっちは、ボランティア精神を最大限に発揮して、一生懸命に責務を果たしているのに、経営のことやら、患者さんへの対応のことやらで、まるで、後ろから鉄砲を撃つみたいに、別のことを言われると、そりゃ、ポキッと、折れてしまうよ。
それで、勤務医はどんどん減っていく。すると、その分の当直の回数などの負担はどんどん、残っている医師にしわ寄せがくる。そんなこんなで、隣の病院が救急当番の受け入れを中止したら、こちらももたなくなる。そんな悪循環のスパイラルな状況だ。
こんな状況の中で、勤務医を辞めずに続けているのは、苦しみを感じない鈍感医師か、変態医師のどちらかじゃないか」って、半ば、自嘲気味に言っていた。
日本の医療制度は、成果の質、受診しやすさ、安価なコスト、の3つの相反する条件を高いレベルでバランスとれてきたとされているが、それは、それぞれの現場での医師たちのボランティア精神に拠ってきただけだったのか?
もう、医師たちのボランティア精神には期待しててはだめか。
作り上げるのには大変な時間がかかったが、崩壊するのはあっという間です。
最近の話題は、やっぱり、医療崩壊ですね。同級生ということで、本音がストレートに出てきます。
当直ではほとんど眠れず、救急車もいっぱい来るような、基幹病院で内科の勤務医をしている同級生が言っていました。
「救急当番の当直医って、こっちは、ほとんどボランティアのつもりでやっている。報酬は2−3万円で、翌日も、通常に業務が待っているし、きちんとした待遇ではないよね。つまり、医師側もボランティア精神でやってきたわけだ。
なのに、わざわざ夜中に、1ヶ月前からの腰痛だとか、1週間前からの子供の発熱とか、昼間、普通の時間に受診できるはずの方がやってくる。こちらの気持ちは、ボランティア精神で診ているのに、患者さんのほうは、”なんだ、内科医か、整形の専門医はいないのか”、”患者は子供なのに、小児科医は呼ばないのか”、”精密検査はしないのか”、”なぜ、明日の朝、外来を受診しなければならないのか”、などなど、要求はひどい。
もっとひどいと、”内科医が診て専門医が診ないのなら、来て損した”とか、”専門医でないものが診て、それで誤診して悪くなったら責任を取ってくれるのか”、などと、言われる。もし、訴えられたとしたら、病院だけでなく、診察を担当した医師も相手になるからね。それだけ、リスクも高まっている。この間は、夜中の3時に、”3ヶ月前の健診で、コレステロールが高いと言われたので再検査してくれ”って、患者が来た。そういう患者の合間に、救急車も診なければならない。誤診は許されない。
しかも、病院経営のこともうるさく言われる。こんなに一生懸命に働いても、赤字になるのは、個別の医師の努力の問題ではなくて、制度の問題だろう。
前に、軽症の患者に、”そんなことで夜中に来るな!昼間に来い!”って、患者さんを怒鳴った先生が、翌日、患者さんからの院長への苦情電話で、院長と、その患者の家に謝りに行ったとか。
こっちは、ボランティア精神を最大限に発揮して、一生懸命に責務を果たしているのに、経営のことやら、患者さんへの対応のことやらで、まるで、後ろから鉄砲を撃つみたいに、別のことを言われると、そりゃ、ポキッと、折れてしまうよ。
それで、勤務医はどんどん減っていく。すると、その分の当直の回数などの負担はどんどん、残っている医師にしわ寄せがくる。そんなこんなで、隣の病院が救急当番の受け入れを中止したら、こちらももたなくなる。そんな悪循環のスパイラルな状況だ。
こんな状況の中で、勤務医を辞めずに続けているのは、苦しみを感じない鈍感医師か、変態医師のどちらかじゃないか」って、半ば、自嘲気味に言っていた。
日本の医療制度は、成果の質、受診しやすさ、安価なコスト、の3つの相反する条件を高いレベルでバランスとれてきたとされているが、それは、それぞれの現場での医師たちのボランティア精神に拠ってきただけだったのか?
もう、医師たちのボランティア精神には期待しててはだめか。
作り上げるのには大変な時間がかかったが、崩壊するのはあっという間です。

